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DigiDaigakuのLimit Break社が提案する新しいERC721のプロトコルを見る
こんにちは。haruxxです。今週突如、Limit Breakが新しいERC721の機能提案を行ってきました。規格系は大好きなのでちょっと覗いてみましたが、筋が良い感じをうけ、DigiDaigakuを買いたくなったくらいです。とおもって金額をみてみたら気絶思想でした。もっと早く機能提案してくれれば….
ということでみていきましょう。この新しい機能提案の発表はGabriel Leydonによって拡散されました!
Midiumの記事に新しい機能追加提案へのモチベーションから述べられています。
ちなみにLimit Breakですが
DigiDaigakuを開発運営している同じ社長がやっている開発会社です。COEとCTOは以前の会社からそのままうつって運営していますし、資金も調達済みという強者です。
LIMIT BREAK の開発したコントラクトの特徴
オプトイン
後方互換性
プログラマブルなロイヤリティ
最低フロアプライス機能
ver 1では stake to opt-in, transfer whitelistを導入し、後日 ver1.1として プログラマブルロイヤリティと最小フロア機能を追加予定。
これらの機能は、MITライセンスで誰でも自由にそのコードを適用できる
ではそれぞれの機能についてみてきましょう
オプトイン
新しい機能を作るにあたり、彼らはすでにNFTをリリースしたコレクタブルに対してのケアを明確にしています。既存のNFTを捨てるのではなく、新しいコントラクトにStake(保存してもらうこと)し、その代わりに新しい機能を持ったNFTをMint(作成)するプロセスを提案しています。ここでオプトインというワードを使ったのは意図的で、オプトアウトもサポートします。
これまでもNFTのアップグレードコントラクトというものは存在していました。多くはBurnして新しいNFTをMintすることが多かったのですが、彼らのアプローチは違います。
もちろん、一旦アップグレードしたらダウングレードできない既存のやり方も選べますが、それ以外にオプトアウトということで、古いバージョンへのダウングレードをいくつかの条件下でできるようにしようというのが彼らの提案です。この選択肢はDigiDaigakuとは関係なく、それぞれのプロジェクトのトークン戦略に基づいて最適なものを選択しましょうという意図を持ちます。
彼らの思想の中に、一旦得たNFTを元に戻すこともできるのが、永遠の命を持つスマートコントラクトだよねという考えが見えてきます。
また、オプトインという形で所有者に選択権を残すというところも好感度が高いです。
プログラマブルなロイヤリテティ
EIP-2981に基づく基本のロイヤリティは1つのウオレットのみへの転送です。OpenSeaはすでに自由度を持ったロイヤリティ配布を行っていますが、複数のWalletへの分配率を固定した状態での配布と認識しています。
Limit Breakの提案と作成するコントラクトでは一旦配布されたロイヤリティを分配コントラクトを通すことにより、もっとプログラマブルな自由度を提供しようというものです。
例えば。以前の所有者にもロイヤリティが入る仕組みなども仕組みをつくることができます。これは先週くらいにGabinがポロッと言っていたようなきがします。
作成者ではなく、Minterに100%あげてしまうなどFee to Earnの気持ちに賛同する、ファーストペンギンへの利益供与など面白い仕組みがいろいろ考えられます。
ミニマムフロアオペレーター
これは意欲的な仕組みだと感じました。フロアプライスをNFTの運営側が決めてしまえるようにしてしまうということです。
この機能のモチベーションはGabinがアーティストとの対話の中で、フロアプライスがどんどん落ちていってしまうことによりNFT世界への参入を躊躇していることから来たと述べています。
まだコードはリリースされていませんので、実際どうするのかわかりませんが革新的な機能だと思います。まあそのうちわかることですが、EIP-2981あたりに仕掛けを作って、低い価格での取引のトランザクションを失敗させる的なことではないかなと想像しています。
ホワイトリスト
OpenSeaはブラックリスト方式で、ロイヤリティ拒否の取引所を排除していく方法をとりました。Limit Breakはホワイトリスト方式を提案しています。ブラックリストよりもメンテナンス性に優れ対応が取りやすいといっています。リストはもちろん自由に設定できますが、彼らもLimit Break提供リストも用意しています。
左の列が彼らが現在ホワイトリストといっている取引所コントラクトです。これらの取引所コントラクトを経由しないと、NFTは転送できないわけです。右はそれ以外の大手の取引所をリストしてみました。
ただし、ホワイトリストだと自分のウオレット間の移動もできなくなります。彼らもすでにその点については気がついていて、GithubのQ&Aで、その場合はOpenSeaの相手指定取引などを使いましょうと言っています。